テレワークが一般化し、会議をオンラインで開催する機会が日常的になってきた方が増えてきました。取引先との打ち合わせもオンライン会議というケースも一般化しており、最近ではオンライン会議におけるカメラのオン/オフが論争になることもあります。そのため、社内で統一したオンライン会議のマナーを定めることも多いようです。

カメラのオン/オフはそれぞれの社内ルールに沿った運用をすべきですが、オンにしたときの「背景」やオフにしたときの「アイコン」はビジネス向けに設定するのは忘れがちではないでしょうか。そこで今回は、Zoom、Microsoft Teams、Google Meetを例に背景やアイコンの設定方法を解説します。

オンライン会議の背景工夫する

取引先とのオンライン会議はカメラをオンにする、または、基本はオフだが初回だけは「顔合わせ」の意味を込めてオンにするケースが多いと言われています。オンライン会議でカメラをオンにする場合、服装と同じくらい重要なのが「背景」です。特に初回の顔合わせの場合には、顔や名前を覚えてもらうことが重要です。

そこでおすすめなのが、バーチャル名刺背景の設定です。企業名、部署名、肩書、氏名、氏名の読み、メールアドレスなどを記載した画像を作成し、バーチャル背景として設定する方法です。PowerPointなどを使って自由に文字や画像を配置した画像を作成するのが手軽です。

PowerPointで作成したデータを、png形式で保存する。

バーチャル背景として設定する画像は、ZoomやTeamsであればピクセル数は1280×720や1920×1080など、16:9がおすすめです。解像度が高いほど鮮明な画像になりますが、白などがベースのシンプルな画像であれば1280×720程度で十分です。風景の上に文字を重ねるなどデザイン性のある画像であれば、解像度は高い方が望ましいでしょう。

Meetの背景も基本的には16:9で問題ないのですが、ウィンドウの幅、参加人数、画面共有などの都合でレイアウトが変更された場合、画像の左右が切れてしまうことがあります。気になる場合には、必要な情報を中心に近い部分にレイアウトすると良いでしょう。

なお、最近では「バーチャル名刺ジェネレーター」「zooome」といったバーチャル名刺背景を作成できるサービスもあります。

バーチャル名刺ジェネレーター｜株式会社キッズプレート
https://online-meishi.biz/

zooome｜株式会社クリップ
https://zoom.social-business-card.com/

作成したバーチャル背景をオンライン会議ツールで使用するには、次の手順でバーチャル背景を設定してください。

[Zoom]
1. 　Zoomのアプリを起動する
2. 　画面右上の設定ボタン (歯車アイコン) をクリック
3. 　設定画面で「バーチャル背景」を選択し、「＋」（画像を追加）をクリックする
4. 　作成したバーチャル背景を選択する

[Teams]
1. 　Teamsのご自身の予定表を開きます。
2. 　予定表が開いたら右上の「今すぐ会議」をクリックします。
3. 　会議参加前の設定画面が開きます。
4. 　プレビュー下の「背景フィルター」をクリックします。
5. 　右側メニューから「＋新規追加」をクリック
6. 　作成したバーチャル背景を選択する

[Meet]
1. 　Meetの「会議を開始」する
2. 　画面右下のアイコン (ビジュアルエフェクトを適用) をクリックする

3. 　右側のメニューにある「ぼかしとパーソナル背景」から「独自のパーソナル背景を追加」をクリック
4. 　作成したバーチャル背景を選択する

カメラオフでも名刺を交換するには

バーチャル背景の名刺は、カメラオンの状態でしか他の参加者に見せることができませんが、カメラオフでも名刺を交換したいというニーズはあります。そんな時に利用したいのが、「Eight」のようなオンライン名刺サービスです。たとえばEightの場合、オンライン名刺のURLをオンライン会議のチャットに貼り付けるだけで、名刺情報や名刺画像をダウンロード可能です。

Eight｜Sansan株式会社
https://8card.net/

紙の名刺をスキャンした画像やPDFデータなどを会議前に準備し、ツール上でファイルを共有するという方法もあります。あまりスマートな方法ではありませんが、事前にスキャンしておくだけなので非常に簡単です。

カメラオフでも失礼にならないアイコン画像

カメラオンをストレスに感じる人は多く、相手に失礼にならないのであればカメラをオフにしたいという声をよく耳にします。オンライン会議のポリシーは企業によって異なるため一概には言えませんが、参加者の多くがカメラオンを負担に感じているのであれば、カメラオンにこだわる必要はないのかもしれません。

「オンライン会議はカメラオフが基本で、例外的にカメラをオンにすることがある」といった運用をするのであれば、プロフィール画像を有効に活用することをお勧めします。プロフィール画像を標準のままカスタマイズしていない人も多いのですが、カメラをオフにすればずっと表示される画像であり、印象を左右する重要な要素であることは間違いありません。プロフィール画像用に取引先相手にも失礼のない服装で、良い印象を与えられるような写真を撮影することをお勧めします。

例：プロフィール画像を登録した際のMeetの会議画面

プロフィール画像は以下の手順で設定してください。

[Zoom]
1. 　ZoomのWebポータルにログインする
2. 　ナビゲーションメニューから「プロフィール」をクリックする
3. 　ユーザー詳細情報のセクションで、画像の額縁内の鉛筆アイコンをクリックする
4. 　プロフィール画像をドラッグアンドドロップする(またはパソコンからアップロードボタンをクリックしてプロフィール画像のファイルを選択する)
5. 　「保存」をクリックする

[Teams]
1. 　Teamsアプリの右上にあるMicrosoft アカウントのアイコンをクリックする
2. 　表示されたアカウントマネージャーから再度Microsoft アカウントのアイコンをクリックする
3. 　「アップロード」ボタンをクリックし、プロフィール画像を選択する
4. 　「保存」をクリックする

[Meet]
1. 　ブラウザを起動し、画面右上にあるGoogleアカウントのアイコンをクリックする
2. 　表示された画面から再度Googleアカウントのアイコンをクリックする
3. 　「プロフィール写真」ダイアログボックスで「プロフィール写真を追加」ボタンをクリックする
4. 　「プロフィール写真を追加」ダイアログボックスで「パソコン内」タブを選択し、プロフィール画像をドラッグアンドドロップする(またはパソコンからアップロードボタンをクリックしてプロフィール画像のファイルを選択する)

TeamsはMicrosoft アカウント、MeetはGoogleアカウントを使用するため、プロフィール画像を登録すると該当するアカウントを使用するすべてのサービスに影響します。また、プロフィール画像の変更には時間が掛かることがあるため、会議の直前の変更は反映されないコトがあります。会議用にプロフィール画像を変更する場合、余裕を持って準備してください。

Web会議システム｜Zoom

まとめ

・取引先とのオンライン会議では、名刺のようなバーチャル背景がおすすめ
・カメラオフでもオンライン名刺をチャットでやり取りすることも可能
・ビジネス向きのプロフィール画像を登録しておけば、カメラオフでも印象が悪くなりにくい