2023年もさまざまなAIソリューションがリリースされました。2024年以降もAI企業の勢いは止まらないでしょう。そんな成長著しいAI企業でよく知るあのベンチャーから、これから間違いなく脚光を浴びるであろうスタートアップまで、一挙に5社をピックアップして注目のAI企業を見ていきます。

1. 急成長を見込むAI市場

AI市場規模は今後急拡大が見込まれています。

総務省の「令和5年版情報通信白書」によれば、世界のAI市場規模（売上高）は、2021年の960億ドル（約14兆円）から、2025年には4,200億ドル（約61兆円）、2030年には1兆8,470億ドル（約267兆円）に拡大する予測※を立てています。2030年の1兆8,470億ドル（約267兆円）というのは、韓国のGDP（2022年）を上回る数字です。

加えて、日本のAIシステム市場規模（支出額）についても、2022年の同市場規模3,883億6,700万円から2027年には1兆1,034億7,700万円まで、約3倍の拡大が予測されています。

市場規模の拡大はAI企業の成長ひいてはAI企業で働く従業員の労働条件の向上をもたらす可能性があります。

参考：令和5年版情報通信白書｜総務省

※1ドル=145円で計算

2.注目のAI企業5選

ここからは高い将来性の見込める5つのAI企業を紹介します。2023年12月12日の時点で募集されていた求人も併せてみていきましょう。

2-1.株式会社FRONTEO

株式会社FRONTEOは自社開発AIエンジン「KIBIT（キビット）」を活用したAIソリューションを展開しているAI企業です。同社のAIソリューションは300超の企業に導入済み。例えば横浜銀行は新卒採用活動におけるエントリーシート選考にKIBITを活用しています。また同社は2007年には東京証券取引所グロース市場に上場した上場企業でもあります。なお、2023年12月12日現在、同社ではAI製品開発プロジェクトマネージャー（年収650～800万円）やシステムエンジニア（年収700～1,200万円）などの職種を募集しています。

2-2.AI inside株式会社

AI inside株式会社は2015年8月に設立された、AIの研究開発および社会実装を行うAI企業です。さまざまな書類を高精度でデジタル化するAI-OCR「DX Suite」や指示したタスクを自律的に実行するAIエージェント「Heylix」などのサービスを展開しています。例えば「DX Suite」は近江八幡市役所でも導入されており、同ツールによって意識調査票の入力業務時間削減を実現しました。なお、2023年12月12日時点で同社は、フロントエンドエンジニア（年棒750～1,000万円前後）を含む全10職種の人材を募集中です。採用人事職やDXコンサルタントなども募集してます。

2-3.Rimo合同会社

Rimo合同会社はAIを活用した文字起こしサービス「Rimo Voice」を提供しているAI企業です。同サービスは「情報伝達上の問題を解決したい」という思いから、開発されました。 Rimo Voice を使えば、1時間程度の音声データであれば5分前後で議事録化することができます。そんな同社では、フロントエンドエンジニア・バックエンドエンジニア・機械学習エンジニアなど多数のエンジニア職を募集しています（2023年12月12日時点）。給与については、経験・能力等に応じた、階級による給与制度を採用。昇給率は年間4～6%を目標としています。

2-4.株式会社ELYZA

株式会社ELYZA（イライザ）は東京大学・松尾研究室発のAIスタートアップ企業です。2020年に同社は、日本語で初となる、人間を超える精度を搭載する大規模言語モデル（LLM）を開発しました。同社は様々なAIソリューションを提供していますが、例えば日本語AIエンジン「ELYZA Brain」は文章の作成支援や高精度なチャットボットの構築などを実現しています。ちなみに同社ではソフトウェアエンジニア（年収600～1,500万円）や機械学習エンジニア（年収700～1,000万円）などのポジションを募集しています（2023年12月12日現在）。

2-5.株式会社シナモン

株式会社シナモンは企業向けにさまざまなAIソリューションを提供しているAI企業です。例えば同社では、人口知能読み取りエンジン「FLAX SCANNER」や自然言語処理エンジン「AuroraClipper」、音声認識AI「Rossa Voice」などのプロダクトを展開。導入企業の要望に応じてプロダクトをカスタマイズし、最適なAIソリューションを提供しています。なお、同社では「AIエンジニア（NLP分野）：想定年収800～1,200万円」を含む11職種を募集中です（2023年12月12日現在）。中には、業務委託としてAIシステムの運用保守を担当する「システム運用保守エンジニア（給与70～100万円/月）」も募集しており、同社では正社員以外の働き方も視野に入れられます。

3.まとめ

・世界のAI市場規模は2021年の960億ドル（約14兆円）から2030年には1兆8,470億ドル（約267兆円）に拡大する予測がある
・AI企業ではエンジニアのほか、さまざまな職種を積極募集中
・なかには、想定年収1,000万円以上のエンジニア職も募集している