スマートフォンの普及により、老若男女問わず、誰もがいつでもどこでも検索を行い、どんな情報でも手に入れることができるようになりました。そのため、多くの情報を閲覧するユーザーに向けて、記憶に残るようなWebサイトを制作する必要が出てきました。ユーザーが最初に企業と出会う場であるコーポレートサイトは、顧客を惹きつけるような印象深いサイトでありたいものです。

そのためには、単なる情報の羅列では、ユーザーの心をつかめません。ブランドがしっかりアピールされ、サイト自体が扱いやすく、さらに欲しい情報が網羅されているコーポレートサイトであれば、ユーザーの興味と満足度も高まるでしょう。

今回は、コーポレートサイトの制作指揮を取るWebディレクターの視点から、顧客を惹きつける魅力的で効果的なコーポレートサイトの制作方法についてご紹介します。ターゲットユーザーの理解、魅力的なコンテンツ、デザイン、SEO対策など、成功の秘訣を探っていきます。

成功するサイトの特徴

コーポレートサイトの制作を成功に導くためには、大事なポイントが二つあります。

①最も重要なのは、お客様自身の本気度！

一つは、シンプルな動機として、お客様自身にサイト制作に対する明確で強い要望があるということ。つまり、自社サイトを作りたい、またはリニューアルしたいというはっきりしたご要望があり、それに向けた積極的な関与が制作には必要だからです。

「コーポレートサイトはあればいい」といった受け身の姿勢では、良いサイト制作は実現できません。制作会社に全てを任せきるのではなく、お客様自身がサイト制作に積極的に関わり、資料を提供したり、ポイントにすべき点を共有したりして、制作会社と協力的な関係を築くことが重要なのです。

Webディレクターは、そんなお客様のご協力をいただけるよう、丁寧なコミュニケーションを取り、綿密な打ち合わせを行っていきます。

② サイトの目的とご要望をしっかり共有

サイト制作を行うためには、お客様からの詳細なヒアリングが欠かせません。「なぜホームページを持つのか」、その目的を深く理解することで、効果的な設計が可能になります。ブランドのアピールポイントや、ターゲット設定、各ページの必要性、ターゲットに対するアプローチ方法などを明確にすることが重要のため、Webディレクターは企業やサービスについて細かく情報を得ていきます。

このプロセスを通じて、サイトの方向性をしっかりと定めていくことが成功への第一歩です。

明確な目標とターゲットの設定

コーポレートサイトを制作するためには、それを読むユーザーの立場になって制作することが重要です。そのためには、どんなユーザーをターゲットにするのか、そしてそのユーザーのニーズを明確にするためのペルソナの設定も必要になってきます。

例えば、介護施設のコーポレートサイトを制作する場合、ユーザーは施設の利用者と、利用者の家族の2者が考えられます。ペルソナを利用者（高齢者）とその家族の2者で設定し、それぞれの年齢や性別・特徴・行動パターン・悩み・要望などを定義します。

ペルソナの人物像を具体的に設定することで、ユーザーのニーズを想定することができ、ユーザーにとって分かりやすいコンテンツや、要望を叶える内容のテキスト、ユーザーが好む安心感のあるデザインなど、サイト制作に反映することができます。

市場調査と競合分析で戦略を練る

ペルソナの行動パターンを考慮しながら、同業他社や競合のWebサイトをリサーチすることも必要なプロセスです。既存サイトをリニューアルする場合は、Google Analytics等を活用して現状分析を行い、より成果を得られるようなコンテンツになるよう設計に生かします。

また競合サイトを分析して、UXやSEO、流入数（アクセス数）などを調査し、検索順位を上位表示できるようなヒントを得ます。競合企業のマーケティング施策も参考にしながら、お客様にとって効果的なマーケティング戦略を緻密に打ち立てていきます。

UXに効果的なサイトマップの作成

お客様からのヒアリングや市場のリサーチを踏まえ、それらを反映する効果的なサイトマップを作成します。サイトマップは、Webサイト内のページやカテゴリーの構造を図式化したもので、ユーザーが求める情報やアクションを考慮してカテゴリーを分類し、階層化していきます。一般的には、トップページから3階層以内に目的のページにアクセスできるような設計が理想的とされています。

サイト構造は、ユーザーがそのサイトのどんな情報を見たいのかをしっかりと把握し、さらに競合サイトにはない利便性や独自性などを検討しながら、UXを意識したサイトマップとなるよう、お客様とすり合わせていきます。

価値ある情報を提供するコンテンツ制作

次に、Webディレクターはワイヤーフレームを作成します。ワイヤーフレームとは、Webサイトの完成イメージを視覚的に整理した設計図のことで、これをベースにコンテンツ制作が進みます。テキストは、お客様自身で用意することもできますが、プロのライターに依頼して文章作成をしてもらうことも可能です。

ライターはお客様に取材を行い、事業内容やサービスの特徴、実績や強み、企業理念、代表挨拶、会社概要、採用情報など、基本的な会社情報や訴求力のあるサービス情報などをテキストにまとめます。

また、写真もプロのカメラマンに依頼すれば、美しくオリジナリティーにあふれた写真や動画を用意することができます。ハイパーのWebサイト制作には、社内ライターとカメラマンがおり、お客様の魅力をより鮮烈かつ印象的に伝えるコンテンツを制作することができます。

ブランディングとUXを意識したデザイン制作

ワイヤーフレームをもとに、デザインの制作も進められます。デザインは、見た目の美しさだけでなく、ユーザーが情報を見つけやすいレイアウトや、アクションを起こしやすいボタン配置など、使いやすさにも配慮することが重要です。さらにブランドへの深い理解をデザインとして展開することで、ブランディングを意識した一貫性のある世界観を提供できます。

このように、ブランディングとUXを重視したデザインは、信頼感を高め、ファンをつくり、ブランドの価値を向上させる要素となります。

さまざまなSEO対策

WebディレクターはSEO対策についても、効果の高い方法を駆使して取り組んでいます。SEOの検索結果は、Googleが活用する「クローラー」というロボットがWebサイトを探索し、コンテンツを理解することで検索結果が表示されます。

しかし、クローラーは文章を理解できる反面、画像の内容を認識できません。そのため画像にファイル名を設定することで、クローラーがコンテンツ内容をより正確に理解し、コンテンツが検索結果に反映されやすくなります。他にも内部リンクの整備や適切なメタの設定など、サイト構築時に設定できるSEO対策に対応しています。

プロトタイプ作成を経て公開へ

プロトタイプ（試作品）を作成することで、ユーザーにとって使いやすいサイトかどうかを検証し、想定通りの動作を行うか確認します。もし問題が見つかれば、プロトタイプを修正し、もう一度動作をテストします。ユーザーテストを繰り返すことで、より高精度なUXを実現し、最終的にはサイトの公開へと進むことができます。

まとめ

Webディレクターがコーポレートサイトを制作する際の成功の鍵は、「お客様と共に協力しながら作り上げていく」ことです。Webディレクターによる丁寧なヒアリングと、お客様とのコミュニケーションにより、お互いの信頼関係が築かれ、さまざまな情報が共有されることで、戦略的なサイトを構築することができます。これにより、お客様のニーズとユーザーの期待を踏まえたサイト制作を実現でき、ビジネスの成長へとつげることができるでしょう。

当社では、Webサイト制作の豊富な経験を持つWebディレクターを中心に、さまざまな業種・規模のコーポレートサイトを制作しています。

お客様のニーズを叶える最適なWebサイトを構築し、企業の専門性やブランド価値の向上を実現いたします。

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