サイバー攻撃を防ぎ、万が一組織のネットワークに侵入された場合でも迅速に対応する方法として、EDR（Endpoint Detection and Response）の重要性が見直されています。EDRの役割とは、また導入の手間や管理は実際のところどう手間なのかなどをチェックしてみましょう。

EDRはこんな働きをする

EDR（Endpoint Detection and Response）は、ユーザーが直接使用するPCや、サーバーなどのエンドポイントのセキュリティ対策です。

EPP（Endpoint Protection Platform）と混同されることもありますが、EPPはいわゆるアンチウイルスソフトで、デバイスにマルウェアが侵入することを防ぐものです。

それに対してEDRは、PCやスマートフォン、サーバーなどのエンドポイントのデバイスを常時監視し、不審な振る舞いがあった場合に検知し、対策します。

つまり、サイバー攻撃を受けた場合の被害を最小限に抑えるためのものです。

EDRの基本的な機能はこのようなものです。

1. 検出／検知

マルウェアなどの不審な挙動をAIにより自動で検出／検知します。

2. 管理／隔離

マルウェアなどに感染したエンドポイントのデバイスをネットワークから遮断・隔離します。感染したデバイスから、感染拡大を防ぎます。

3. 調査

感染したデバイスからログ情報を収集し、マルウェアの種類や侵入進路などを調査します。被害範囲の割り出しも行います。

4. 復旧

マルウェアファイルやプログラムを駆除し、再稼働させます。

EDRを導入するメリット

KADOKAWAグループのランサムウェア被害は他人事ではなく、自分の組織もいつ同様のサイバー攻撃を受けるかもしれないと思った企業も多いのではないでしょうか。

日経クロステック「KADOKAWAがランサム被害に」（2024年7月26日）によると、KADOKAWA本社や一部のグループ会社ではEDRを導入していましたが、ドワンゴのPCやサーバーには未導入だったといいます。

そのため、ドワンゴ側では、認証基盤Active Directory（AD）やサーバーが被害にあってしまいましたが、KADOKAWA本社のAD、サーバーは無事でした。

この一件からも、EDRの導入によるメリットが大きいことはよくわかります。

ハイパーがおすすめするEDR「Acronis Cyber Protect Cloud」

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Acronis Cyber Protect Cloudは、MSP（マネージド・サービス・プロバイダー）向けに開発されたEDRです。エンドユーザーが直接購入して設定・利用するシステムではありませんが、ハイパーを通して利用していただけます。

サイバー攻撃は、AIを悪用して精度が向上し、被害規模が拡大しています。そのため、EDRをはじめとした対策が不可欠です。

既存のセキュリティ対策ソリューションはサイロ化しているものも少なくなく、複数のセキュリティツールを寄せ集めて利用せざるを得ない状況がありました。

そうなると、個々に管理が必要で管理者の負担が増大し、ヒューマンエラー発生の可能性も高まります。その結果、脆弱性が全体的に高い環境になってしまうこともあり得るのです。

Acronisの「Advanced Security + EDR」は、包括的なセキュリティソリューションとしてサービスを提供しています。

マルウェアの侵入を防ぐEPP、エンドポイントの検知と対応を行うEDR、バックアップと復元が統合されています。

メインの機能として、まず「特定」が挙げられます。ハードウェアインベントリ、つまり、各デバイスのCPUやメモリーなどの情報、インストールされたソフトウェアの情報を確認し、また、保護されていないデバイスがないかを調べます。

「保護」機能として、脆弱性診断、エクスプロイト防止、デバイスコントロール、セキュリティ構成が含まれます。エクスプロイトというのは、OSやハードウェア、ソフトウェアの脆弱性を利用して不正スクリプトやプログラムを実行させる攻撃のことです。

「検出」機能では、新興の脅威フィードを検出し、AIと機械学習によってマルウェア・ランサムウェア対策を行います。

「対応」機能では、生成AIでインシデントのサマリーと迅速な分析を行います。

攻撃者はどのように侵入したか
攻撃者が侵入経路をどのように隠したか
攻撃がどのような被害をどのようにもたらしたか
攻撃はどのように広まったか

このような内容をわずか数分で解析できます。

「復元」機能では、ワンクリックで一斉にセーフリカバリを行います。

さらに、復元（復旧）後にもエンドポイントをさらに調査し、分析された脅威の実行を阻止して、将来の攻撃の防止につなげます。

● 修復

エンドポイントのデバイスを隔離し、脅威を隔離した領域に移動してから対策します。ほかのデバイスやネットワークが影響を受ける心配がありません。

● さらに調査

リモート接続やフォレンジックバックアップを使用します。フォレンジックとは、もともと法律用語ですが、サイバー攻撃などが起きたときに、デバイスやネットワーク内の情報を収集して調査に必要な証拠を明らかにすることを指します。

● 未来の攻撃を防止

脆弱性を修復し、サイバー攻撃を受けないように対策します。

● ビジネス継続性を確保

攻撃を受ける直前の状態に復元し、ビジネスを継続させます。

導入支援はもちろん、保守サポート、運用支援まで全てMSPであるハイパーが一括して行いますので、自社で技術情報を調べる必要はありません。

情報セキュリティ対策のことなら、ハイパーのセキュリティア推進部へ

企業における情報セキュリティ対策をトータルサポートいたします。
https://www.securitier.jp/solution/

まとめ

・サイバー攻撃の被害を抑えるためにEDRは効果的

・EDRはマルウェアを検出、隔離、調査し、デバイスを復旧させる

・ハイパーは、EDRの導入支援、保守サポート、運用支援を行う