カフェや公共の交通機関など、さまざまなスポットで利用できるフリーWi-Fi。データ使用量を気にせずに、かつ無料で利用できる一方で、安全性は必ずしも高いとは言えません。この記事ではフリーWi-Fiの危険性やなるべく安全に利用するための対策、ハイパーおすすめのVPNサービスを解説します。

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フリーWi-Fiの危険性：通信内容の傍受

フリーWi-Fiは誰でも利用できる利便性が魅力である一方で、必ずしもセキュリティ水準が十分とは限りません。そのため、特殊な機器でなくとも、無料のネットワーク監視ソフトで、比較的簡単に通信内容を傍受されるリスクがあります。通信内容を傍受されることで、例えば以下のような事態が起こり得ます。

クレジットカード番号を収集されて、ネットショッピングをされる
サイトのログインID・パスワードを盗まれ、サイトを乗っ取られる
スマホを乗っ取られてしまい、操作・盗聴される

とくに、「暗号化されていないフリーWi-Fi」や、傍受や盗聴などを目的に悪意を持って設置される「なりすましアクセスポイント」の利用はリスクが高いと考えましょう。

フリーWi-Fi利用のリスクを下げるための4つの対策

通信内容を傍受される危険性がある一方で、どうしてもフリーWi-Fiを利用しなくてはならないケースもあるかもしれません。では、なるべくフリーWi-Fi利用時のリスクを下げるためにはどうすればいいのでしょうか。対策を4つ紹介します。

暗号化されているフリーWi-Fiだけを使う

暗号化されているフリーWi-Fiとは、ネットワーク名の横に鍵マークが記載されているフリーWi-Fiです。暗号化されているフリーWi-Fiを利用することで、「暗号化されていないフリーWi-Fi」や「なりすましアクセスポイント」と比べて、通信内容を傍受されるリスクが低くなります。

ただし、Wi-Fiの3つの暗号化方式「WEP」「WPA」「WPA2」のうち、最も古い方式である「WEP」は解読される危険性が高いため、利用は避けた方が良いでしょう。

また、とくにカフェを含む飲食店でよく見られる、Wi-Fi名と暗号キー（パスワード）が公開されている場合も注意が必要です。暗号キーが公開されている＝実質暗号化されていないためです。Wi-Fi名と暗号キーがどちらも掲示されているフリーWi-Fiの利用も控えた方が良いでしょう。

「https」で始まるサイトだけにアクセスする

サイトのURLが「https」で始まるサイトは、データが暗号化された状態で通信が行われるため、被害に遭うリスクを抑えられます。一方で、URLが「http」から始めるサイトは、暗号化されていない状態でデータが行き来するため、危険性は高くなります。最近は「https」で始まるサイトが増えていますが、念のため「http」から始めるサイトではないか、アクセス前に確認しましょう。

個人情報のやり取りはしない

いくら注意しても、通信内容を傍受されるリスクは存在します。例えば、うっかり「なりすましアクセスポイント」を利用してしまうかもしれません。また、たまたま悪意のある人の前に座ってしまい、後ろから画面を見られてしまう、というケースも考えられます。外出先でフリーWi-Fiを利用している場合は、傍受されたら困る個人情報のやり取りは控えるようにしましょう。

VPN接続してフリーWi-Fiを利用する

VPN（Virtual Private Network）とは、ネットワーク上に仮想のプライベートな回線を構築し、安全性の高い通信を実現する技術です。使用しているスマホやパソコンといったデバイスとインターネットの間に、外部からは見えない仮想のトンネルをつくって通信するイメージです。

このVPNに接続してフリーWi-Fiを利用することで、通信の傍受・盗聴、サイバー攻撃などを防ぐ、高度なセキュリティで守られた環境でインターネットを利用することができます。

【ハイパーおすすめ】VPNサービス3選

フリーWi-Fi利用のリスクを下げるためには、「VPNの利用」もポイントです。ここではVPN接続を提供するVPNサービスを3つ紹介します。

NordVPN（ノードVPN）

「NordVPN（ノードVPN）」は、Tefincom S.A.が運営・提供しているVPNサービスです。高速のオープンソースVPN・WireGuardをベースに構築したNordVPN独自のプロトコル「NordLynx」を使用することで、充実のセキュリティおよび高速通信を実現している点が特徴です。

また、デバイスがVPNに未接続でもマルウェア感染やトラッカーなどの脅威を防ぐ「脅威対策」や迷惑な広告やポップアップなどをブロックする「広告ブロッカー」などの機能も搭載しています。

料金については、1ヵ月プラン×スタンダードプラン（月額1,760円）が最も安く、2年プラン×スタンダードプラン（月額440円）が最も割安な価格設定となっています。

MillenVPN（ミレンVPN）

「MillenVPN（ミレンVPN）」は、日本のアズポケット株式会社が提供している国産のVPNサービスです。他社と比較すると少ないものの、契約数に相応の、72以上の場所に1,300台以上のVPNサーバーを設置しており、高速の通信速度を実現しています。

また、中国を含む通信制限が厳しい国からの接続も制限されにくくなる「MillenVPN Native OpenConnect」や専用アプリ不要で固定IPアドレスを利用できる「MillenVPN Native」といった無料オプションも用意されています。

なお、料金は1ヵ月プラン（月額1,360円）、1年プラン（月額540円）、2年プラン（月額360円）のほか、7日プラン（580円/7日）、15日プラン（980円/15日）といったスポットで利用できるプランも用意されています。

ExpressVPN（エクスプレスVPN）

「ExpressVPN（エクスプレスVPN）」は、2009年創業のExpressVPN社が提供しているVPNサービスです。超高速接続を可能にするExpressVPN社の独自技術「Lightway」を採用しており、高速かつバッテリー消費が少ない点が特徴です。また、電源のオン・オフの度に、すべての情報がサーバー上より消去される「TrustedServer」も使用しています。

そのほか、世界94ヶ国・160都市に何千もの高速サーバーが設置されており、サーバーの混雑が原因による速度低下の心配もありません。

なお、料金については3種類のサブスクリプションプラン（1ヵ月：12.95ドル、6ヵ月：9.99ドル、12ヵ月：8.32ドル）が用意されています。

まとめ

フリーWi-Fiを利用すると、通信内容を傍受される危険性がある
フリーWi-Fi使用のリスクを下げるためには、「暗号化されているフリーWi-Fiの利用」や「『https』で始まるサイトだけにアクセスする」などが有効
「MillenVPN」や「ExpressVPN」などのVPNサービスの利用も効果的