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顧客の脳を読み解く ニューロマーケティングとは?

消費者が求めるものを脳科学の技術を用いて分析し、それをマーケティングに応用しようという「ニューロマーケティング」。現段階で取り入れている企業が多いわけではありませんが、新しい手法として注目されつつあるものです。これは実際に、どのようなことに活用できるのでしょうか?今回は、新しいマーケティング手法「ニューロマーケティング」について説明します。

ニューロテクノロジーとは

ニューロ(neuro-)とは、「神経の」「神経組織の」の意味を表す接頭語です。直訳するとニューロテクノロジーは「神経技術」となりますが、神経系の分野では脳科学、脳神経科学ともいわれています。

脳科学は、人間の認知や行動、記憶、思考、情動、意思など「心」の働きを明らかにすることで人間を理解しようというものです。脳神経科学が発達すれば、医療分野では抑うつや認知症、発達障害、不安障害などの早期発見や治療などが可能になるのではないかと期待されています。

一方ビジネス分野では、脳の情報の読み取りを行い、逆に外から情報を脳に送るBMI(ブレーン・マシン・インターフェース)という技術が発展してきています。2020年にテスラ社のイーロン・マスクが創業したニューラルリンク社が2020年に発表した「LINK」がその一つにあたります。

LINKは頭蓋骨に埋め込み、体温や血圧を監視して心臓発作や脳卒中などの異状を早期発見して警告するほか、念じるだけで自動車やゲームの操作をすることも目標として掲げています。身体に障害があって思うように機器の操作ができない人も、BMIの発達によって他人の手を借りずに自分自身でできることが増えることでしょう。

マーケティングにどう活用できるのか

既存のマーケティング手法で顧客の興味関心事を調べるには、アンケートやインタビューなどを行うしかありませんでした。これらの方法では、言語化された情報を得ることになりますが、ニューロマーケティングでは無意識化にある願望などまで可視化できるようになります。

具体的にどのようなニューロテクノロジーが、マーケティングに用いられる可能性があるのでしょうか。

fMRI
fMRI(functional magnetic resonance imaging)とは、人間や動物の脳の活動に伴う血流動体反応をイメージ化する方法です。fMRIという言葉は聞き慣れないとしても、病院での検査に用いられるMRI(磁気共鳴機能画像法)については知らない人の方が少ないのではないでしょうか。

過去に行われた実験では、製品画像、価格などを提示して脳の活動を計測したところ、本人の口から報告された内容よりもfMRIでの結果のほうが、実際の購買につながるかを正確に予測できたといいます。

fMRIを取り入れることで、購買層の求める製品をブラッシュアップさせたり、印象に残る広告を打ったりすることが期待されます。

ただ、現状、この技術を取り入れるにはコストがかかるため、汎用化されるのはもう少し先かもしれません。

アイトラッキング
視線がどこを向いているか、どのように動いているのかを計測することで、その人の興味をもつ対象を調べる方法です。たとえば、製品パッケージやCMを見た人がどこに目線を配ることが多いのかを計測することで、その人が何に興味を強く持っているのかを知ることができるのです。

感情検出テクノロジー
顔の表情、声の調子、ジェスチャーなどからその人の感情を読み取ります。好みのものを見たり聞いたり嗅いだりすれば、口角が上がり、目尻は下がりますし、嫌なものに触れると眉をひそめたり、額にしわを寄せたりしますね。

このような表情をテクノロジーで計測すれば、たとえ言葉では褒めていても実際には嫌がっている、関心の無いそぶりをしていても興味をもっている、などといったことが分かります。

ニューロマーケティングの今後

前述のように、まだニューロテクノロジーは発展途上な部分があり、コストもかさむため、導入している企業、そしてニューロマーケティングを提供している企業も限られています。サンプル数もまだまだ少ないため、その確度についても検証を続けていく必要があるでしょう。

しかしながら、技術の発達は進んでいるので、ごく当たり前に使われるようになるのは遠い未来の話ではなさそうです。

ところで、ニューロマーケティングを進めていくうえで考えなくてはならないのは、倫理的な問題です。個人情報保護法などでも、無意識下にある人の感情をどう取り扱うかについては明文化されていません。

現段階では被験者の同意が得られれば大きな問題になることはありませんが、ニューテクノロジーの発展とともに、そういった問題もクリアにしていく必要が出てきそうです。

まとめ

・ニューロマーケティングは、アンケートには出てこない無意識な部分を計測する
・ニューロテクノロジーは医療系でも期待値が高い
・感情に伴う血流の動きや、視線の動きを計測して人の気持ちの動きを計測する

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