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定型作業を自動化! Power Automate for desktopを活用しよう

Microsoftが提供する「Power Automate for desktop(以下、PAD)」は、繰り返し実行する処理を自動化するツールです。Windows 10以降のユーザーであれば無償で利用できるため、業務効率化を目的に導入する企業が増えています。本ブログでは、PADがどのようなツールなのか、そしてその導入方法やどのように業務を効率化できるのか、などを紹介します。

Power Automate for desktopとは?

PADは定型業務を自動化するRPA(Robotic Process Automation)ツールで、Microsoft Power Platformで提供されているプロセス自動化ツール「Power Automate」に含まれる機能の一部でもあります。

RPAはPC(デスクトップ)上で行う業務を、ソフトウェアのロボットによって自動化する仕組みです。現在、少子高齢化に伴う労働人口減少の影響で、多くの企業でIT人材が不足しています。そのため、プログラミングの知識がなくても、ロボットによる自動化を実現できるRPAは数年前から注目されており、導入を検討している、あるいはすでに導入している企業数は増加の傾向にあります。

RPA市場において、メジャーなソリューションの大半は有償です。ところが、2021年3月2日に開催された「Microsoft Ignite 2021」において、Windows 10以降のユーザーであれば無償提供する旨が発表されたことで「MicrosoftのRPAツールが無料で使える!」と大きな話題となりました。さらに、Windows 11にはPower Automateが標準機能として搭載されることとなり、その際に名称もPower Automate DesktopからPower Automate for desktopに変更されています。

また、Windows 10ユーザーがPADを利用するには以下のサイトからダウンロードして、PCにインストール必要がありますが、Windows 11は標準でPower Automateが搭載されています。

https://powerautomate.microsoft.com/ja-jp/desktop/

PADの利用にはマイクロソフトアカウントでのサインインが必須であるため、アカウントを持っていない場合には事前に作成しておきます。

どのような処理を自動化できるのか

自動化した一連の業務、つまりロボットのことをPADでは「フロー」と呼んでいます。Windowsデスクトップ上で実行する操作のほとんどは、このフローに組み込むことが可能です。ただし、人による確認や許諾を必要とする処理は自動化できません。

フローは、1つまたは複数の操作で構成されています。この操作をPADでは「アクション」と呼んでいます。

PADを起動してアクションウインドウを見ると、さまざまな処理が自動化できることがわかります。

【PADで自動化できる主な操作】

  • ファイル(フォルダ)の操作
  • ZIPファイルの圧縮/解凍
  • Webブラウザの操作
  • ExcelやOutlookなどの操作
  • PDFファイルの操作

フローの作成には、Excelなどのアプリケーションを指定して直接アクションを記述(指定)していく方式と、レコーダー機能によって実際の操作をアクションとして記録していく方式があります。このレコーダー機能によって、Webサイトでの操作はもちろん、Windows上で実行する多くの業務アプリケーションを自動化が可能になっています。なお、以前はデスクトップとWebは個別のレコーダー機能が用意されていましたが、2021年12月に2つのレコーダーは統一されて1つになりました。

処理を自動化するには?

フローの作成においては、アクションウインドウにあるアクションをワークスペースにドラッグ&ドロップし、パラメーターを指定します。それでは実際に空のExcelファイルを開いて、自動で値を入力し、保存するだけの簡単なフローを作ってみましょう。

1.[+新しいフロー]ボタンをクリックします

2.フロー名を入力し、[作成]ボタンをクリックします。

3.アクションウインドウにある「Excel」の詳細を開き、「Excelの起動」をワークスペースにドラッグ&ドロップします。

4.「Excelの起動」欄は「空のドキュメントを使用」のまま、[保存]ボタンをクリックします。

5.同様に「Excelワークシートに書き込み」をワークスペースにドラッグ&ドロップし、書き込む値に「Hello World」、列に「C」、行に「3」と入力し、[保存]ボタンをクリックします。

6.最後に「Excelの保存」をワークスペースにドラッグ&ドロップし、「ドキュメントを保存」を選択して[保存]ボタンをクリックします。

7.これで一連のフローができたので、「実行」ボタンをクリックしてみます。

8.新規にExcelのドキュメントが開いてC3セルに「Hello World」と入力され、自動で保存されれば成功です。

その他にもPADはExcelの操作を自動化する機能を豊富に提供しているため、セル範囲のデータを取得する、新しいワークシートを作る、VBAを実行するなどさまざまなアクションが提供されています。

さまざまな操作を記録できるレコーダー機能

最近はWebベースで提供されるサービスも多いことから、Webブラウザでの操作を自動化したいというニーズも高まっています。Webブラウザの操作やデスクトップアプリの操作を自動化するのであれば、レコーダー機能を利用すると便利です。

レコーダー機能では、アクションをステップごとに自動で記録します。うっかり操作を間違えてしまっても、不要なアクションを後から削除可能です。また、レコード機能で作成したアクションも後から編集できるので、まずは一連の業務を記録し、記録されたアクションの入力値を変数化することで再利用しやすいフローとして保存可能です。

ツールバーからレコーダー機能を起動する

試しにPADの利用例として出発地と到着地をExcelに保存し、そのデータからYahoo! 乗換案内を検索して自動で交通費を入力するといったフローを作成してみました。まずレコーダー機能を使用してアクションを記録し、そのあとに到着地や出発地を変数化しています。

出発地と到着地をExcelに記録

Yahoo! 乗換案内のサイトの操作をレコーディングしていく

レコーディングした処理を編集して出発地や到着地を変数化し、繰り返し実行するように設定

候補の一番上の料金を取得してExcelの金額カラムに記録する

アイデア次第で業務効率は向上するが、そこには懸念も…

今回はExcelを中心に業務の自動化を説明しましたが、ほかにもPADはさまざまな業務の自動化が可能です。メールで送られてきた注文書から自動的に納品書や請求書を作成、特定のフォルダに保存されているデータを暗号化してバックアップ、などアイデア次第で業務を効率化できるのです。

PADは、いわゆる「ローコード」で業務を効率化するツールですが、IT人材でなくても気軽に業務を自動化できてしまうため、IT部門が把握できないシャドーITのような存在になりがちです。セキュリティ面を懸念する声もあります。あくまでも「ちょっと面倒だなと思う業務を便利にするツール」くらいの使用に留めておく方が良いかもしれません。

まとめ

・Power Automate for desktopは、無償で使えるMicrosoftのRPAツール
・デスクトップで実行するさまざまな操作をローコードで自動化できる
・レコーダー機能を使えば、操作を記録してアクションを自動作成可能

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