元情報システムのSです。818式から引っ越してきました。
元情報システム担当の業務で感じたことなどを記事にさせていただきます。
（と言っても担当だったのはかなり前のお話ですが）
なお、この記事は経験上の事柄ではありますが、あくまで一個人の意見です。
ご参考にしていただければうれしいです。

皆さんはIT資産管理ソフトはどのようにお使いですか？

20年ほど前はパッケージとライセンスの組み合わせで購入という形態が中心でした。
当時は企業での違法コピーが問題になっており、対策が課題となっていました。
そして、クライアントにインストールするためにパッケージを使用していました。
このような流れだったため、何台インストールされているか把握していないと会社側が認識していないうちにライセンス数オーバーになってしまうことがありました。
その場合、会社側にコンプライアンス遵守の意志があっても違法にはなってしまいます。
そのため、クライアントのインストール状況を把握する必要ができてきました。
そこで推奨されたのがIT資産管理ツールです。
※エージェントということが多いです。以降エージェントと呼びます

現在もIT資産管理は会社法上重要な項目です。
しかし、ツールに関しては以前よりも必要性が薄まっている気がします。
クラウドソフトウェアは個々のサービスごとでライセンス数など確認できるものがほとんどなのでIT資産管理ツールを使う必要をあまり感じないです。
ライセンスがない＝アカウントがない、とそもそも使えないことになりますから、過去のようなライセンス違反も起こりにくい。IT資産管理ツールはあったら便利というものだと思います。

では、必要ないかというとそういうことではありません。

クライアントにエージェントが入っていることで色々なことができます。

・USB機器の接続制限　－　USBメモリを繋げなくする＞ファイル持ち出しの予防策
・PCの操作ログ取得（特にファイル・エクスポート）
・ブラウザのURLやタイトルによる表示制限、そのログ取得
・エージェント未インストールPCの接続拒否
　　社内ネットワークには情シスが処理をしたクライアントしか接続できなくなります。
　　
など、主なところは以上です。
※それぞれの機能はソフトウェアにより含まれていたりオプションだったりするので留意ください。ご相談はこちらへ

このようにIT資産管理よりもセキュリティ強化、個人情報保護の必要要件に有効です。
例えば、ファイルでの漏洩が疑われる時には操作ログやファイル出力ログを調査する必要があります。
IT資産管理ツールでログを取得しておけば調査に使えます。
これらの機能はツールによって性能差がほぼないのでこういったオールインワンタイプの方がまとめて管理できるので便利です。
加えて、全体で必要なことまとめると資産管理ソフトを使った方が要件は満たしているけど全部単機能で揃えるよりも安価という結果になることも多いです。
実際、セキュリティ用途で検討して、おまけで資産管理もできるからお得と考えていました。

もちろん、IT資産の状況をサマリ後、帳票出力してそのまま会計資料として使えるようなっているなど、便利な機能があるツールもあります。
あるいはライセンス管理のサマリとして使えるので確認作業にも有効です。
それでも利用できる機能はセキュリティに関わる部分の方が多くかつ優先度が高いのではないか？と思います。
IT資産管理とセキュリティ。
関連がないように見えますが、PCを管理するということが共通しているので機能的にも共通するところが多いのだと思います。
セキュリティ目線で見てみてはいかがでしょうか。