Wordのスタイルを覚えて社内統一テンプレートを作成しよう その2 スタイルの設定方法
その1でスタイルの概要を抑えたところで、今回は実践編です。企業のイメージに合ったテンプレートを作成してみましょう。スタイルの設定の前に、以下の項目について設定を変えておくことをおすすめします。
Wordのオプションの設定
インデントを正確に設定するために、単位をミリにします。文字幅での単位を用いると、インデントの位置が微妙にずれてしまうからです。
1.「ファイル」タブ>「その他…」>「オプション」を選択して、「Wordのオプション」画面を開きます。
2.「詳細設定」を選択し、以下の項目を変更します。
・「単位に文字幅を使用する」のチェックを外す
・「使用する単位」で「ミリメートル(mm)」を選択する
配色を変える
Wordのデフォルトでは、「Office」カラーが設定されていますが、コーポレートカラーに合う配色に変えておきましょう。
この時、「デザイン」タブ>「ドキュメントの書式設定」>「配色」から選択します。ここでは「青II」をベースにします。
コーポレートカラーを組み入れたいときは、配色一覧の下にある「色のカスタマイズ」から設定します。
1.「テーマの新しい配色パターンを作成する」画面で、アクセントカラーのいずれかをクリックし、「その他の色」をクリックしま
2.「色の設定」画面で、「ユーザー設定」タブを選択し、カラーコードまたはRGB値を入力し、「OK」ボタンをクリックしま
3.「テーマの新しい配色パターンを作成する」画面に戻るので、「名前」欄に新しい配色パレットの名称を入力し、「保存」ボタンをクリックします。
「ドキュメントの書式設定」>「配色」に新しく作成した配色が表示されるので、「配色」で選択しなおします。
ここではアクセントカラーのみ変更しましたが、全ての色を変更するとよりオリジナリティのあるテンプレートの作成が可能です。
テンプレートの作成
Wordの標準テンプレートは、「Normal.dotm」という名称で、以下の場所に収納されています。
C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\Microsoft\Templates
テンプレートを新しく作成するときは、この「Normal.dotm」を書き換えてしまう方法と、別途作成する方法があります。しかし「Normal.dotm」を更新すると、今後作成する全ての文書に適用されてしまうため、注意が必要です。
また、「Normal.dotm」を変更して使っていると、Officeアップデートの際に既定のテンプレートに上書きされてしまいます。ですから、別名のテンプレートを作成し、社内の共有フォルダーなどに保存しておくほうがいいでしょう。
ここから実際にテンプレートを作成していきます。まず、Wordの新規文書を開き、「配色」をユーザー定義したものに変更してみましょう。
標準テンプレートの余白が広すぎると感じる場合は、ここも変えておく必要があります。「レイアウト」タブ>「ページ設定」>「余白」で、「ユーザー設定の余白」から変更可能です。
スタイルの設定
あらかじめセッティングされているスタイルを変更していきます。その前に、スタイルには3種類あることを覚えておきましょう。
・段落スタイル
該当の段落全体に適用されるスタイルです。
・文字スタイル
選択した文字のみに適用されるスタイルです。
・リンク(段落と文字)
段落、文字ともに使用できるスタイルです。ただし、「スタイル」ウィンドウの下部に表示されている「リンクされたスタイルを使用不可にする」にチェックが入っている場合は段落スタイルのみに適用となります。
「標準」スタイル
例として、標準スタイルには、ユニバーサルフォントである「UDデジタル教科書体 N-R」を使用。ここでは、Wordの編集画面でフォントなどを決めたあとにスタイルに取り込みます。
1.Wordの新規文書を開き、適当な文字列を入力します。
2.入力した文字列を選択し、「ホーム」タブ>「フォント」でフォントとサイズを変更します。
行間や字間も調整したい場合は、「段落」の右下の矢印をクリックし、「インデントと行間隔」で設定します。
3.入力した文字列を選択した状態で、スタイル一覧の「標準」の右の▼をクリックします。
※スタイル一覧は、リボンの「スタイル」の右下の矢印をクリックすると表示されます。
4.「選択個所と一致するように 標準 を更新する」を選択します。
これで「標準」のスタイルが設定されました。次で説明する見出しの設定のように、「スタイルの変更」画面で更新してもいいのですが、本文のフォントに関してはWord画面上でバランスを見ながらフォントや行間等を決めたほうが作業しやすいです。
「見出し」スタイル
ここでは、「スタイル変更」画面上で作業する方法で行います。
まずは、見出し1を更新します。ここではコーポレートカラーの文字色、太いフォントを選択しました。
1.「見出し1」の右の▼をクリックし、「変更」を選択します。
2.「スタイルの変更」画面の「書式」をクリックし、「フォント」を選択します。
3.フォントサイズ、色、スタイル、サイズを選択し、「OK」ボタンをクリックします。
フォントは、日本語と英数字で異なるものを選ぶことも可能です。
「見出し2」は、下線を引いて自動で1、2…と番号を振る設定にしてみます。
1.フォント種類、サイズ、文字色を設定します。
2.「書式」の「箇条書きと段落番号」を選択し、番号ライブラリから設定する番号書式を選択して、「OK」ボタンをクリックします。
3.「書式」で「罫線と網かけ」を選択し、罫線の種類と色を選択します。
4.罫線の種類、色、線の太さを選択し、プレビューで罫線を引く位置を指定し(ここでは下部)、「OK」ボタンをクリックします。
「見出し3」は見出し2と同様の手順で、「網かけ」タブで「背景の色」を設定してみました。
その他のスタイル
既定のスタイルの更新以外に、新しいスタイルを作成することもできます。「スタイル」ウィンドウの下部、「新しいスタイル」から設定し、新しいスタイル名を付けてください。このとき、既定のスタイル名と同じものは使用できないので注意が必要です。
スタイルの数を増やしていくと、社内テンプレートが洗練されたものになっていきます。
テンプレートの保存
設定が終わったテンプレートは、ファイル名を付けて、「ファイルの種類」を「Wordテンプレート(*.dotx)」にして保存します。
まとめ
・スタイル設定の前に、配色をコーポレートカラー近づける
・スタイル作成は、Word画面に入力したものを取り込む方法と「スタイルの変更」画面で設定する方法がある
Wordのスタイルを覚えて社内統一テンプレートを作成しよう その1 スタイルとは
お客様に提出する資料や報告書をWordで作成した際、文書のフォントやレイアウトが担当者によって異なり統一感がない、ということはないでしょうか。
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